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2006年4月 2日

(書評)日本書紀はなにを隠してきたか

新書y 035
日本書紀はなにを隠してきたか
遠山美都男
ISBN4-89691-549-6
洋泉社 2001.7

 日本史も興味がある。とくに古代史や戦国史は面白い。だから日本史関係の本も読むのだが、この世界も広いので今は深く踏み込まないようにしている。
なので、最近あまり古代日本史関係は読んでいなかったし、本書の様に挑発的なタイトルには手が出なかったのだが、ブログの書評(旅限無)に惹かれて買ってみた。
日本書紀とタイトルにあるが、一部に日本書紀とは関係のない話も含まれている。
古代史についていくつかのテーマをあげて、論旨を簡単に纏めたオムニバス的なコラム本という感じ。一つひとつのテーマに費やすページ数はそれほど多くはなく、その意味では物足りない感じはある。しかし、この本はいくつかの雑誌に投稿された文章の再編集本であり、物足りない分についてはより詳細に書いた本が紹介されており、古代史への興味の入り口として十分な内容と思う。

しばらく日本の古代史から遠ざかっている者にとって、著者の立ち位置と切り込み方は新鮮であり面白い。また論述の仕方にも極端な飛躍は少なく、分からないことは分からないで済ませている点好感を持った。
一つ目のテーマが聖徳太子論。何冊も本が出ているテーマの一つだが、自分としては太子像には虚飾が多いという感想を持っているが、それ以上踏み込んで調べてはいない。この点について簡潔に纏められており、理解し易いものである。
詳しくは別書参照とあるが、とりあえずこれ以上は踏み込まない。
二つ目のテーマは大化の改新論、大化の改新はあったのかといった話。
自分にとって全く守備範囲外、なんともいい難いという世界だが、中大兄が持ち上げられ過ぎというのは受け入れ易く、前後の時代の良く分からない部分を説明し易くなると思う。ただ、こちらも検証をする予定はないので、類書に巡り会うまで面白い話として留めておく。
他にもいくつもテーマがあるが省略するが、ひとつだけコメントしておく。
短文だが邪馬台国も取り上げていて、卑弥呼は個人名ではないという論を展開されている。これは予てから自分も持っていた疑問である。最近邪馬台国ものをほとんど読んでいないので、大きなことは言えないが、やっとそういうことを書いてある本に出会った、というところ。勢いで同じ著者の『卑弥呼誕生』も買ってきたので、こちらは少しだけ踏み込んでみようと思う。

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コメント

戦後、国家の庇護を失った伊勢神宮系列が、日本書紀偏重思想を広げました。たとえばヤマタノオロチの日本書紀の言葉、八岐大蛇のほうが、古事記風の八俣遠呂智よりもヒット件数が多い。これに怒って、三浦佑之氏が「遠呂智は大蛇ではない!」と一括した。

http://homepage1.nifty.com/miuras-tiger/sub2-u.html

いかんよ意図的洗脳は。

投稿: 裏日本社 | 2009年12月29日 18時32分

裏日本社さん
コメントありがとうございます

どこらへんが意図的な洗脳なのですか?

投稿: 武藤 臼 | 2009年12月31日 14時12分

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