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2007年1月26日

ニュースソース その2

 だいぶ前に「ニュースソース」という話を書いた。先日読んだ佐々木俊尚氏のブログ「ジャーナリストの視点 」の毎日新聞連載「ネット君臨」で考える取材の可視化問題が面白かったのでもう少しこのテーマで書いてみる。

 前に書いた、ニュースソースとしてのネットへの依存と機能しなくなったテレビという実感は今も変わりがない。その意味で佐々木氏の以下の指摘は自分にとってはかなり実感がある。

その構造転換を読者−−特にインターネットの人たちはすでに皮膚感覚として感じていて、マスメディアが世論を作る時代は終わってしまったことをまさに認識しつつある。

 佐々木氏が取り上げた毎日新聞の特集「ネット君臨」には反響を纏めたページがある(ネット君臨:第1部・失われていくもの 反響特集)。この中に「取材班からの投稿」として以下のコメントが書かれている。
 ネットはこれまでの既存メディアの「常識」も変えるかもしれません。当事者を探し、人に会い、記事を書く。基本的な記者の取材手法です。しかし、そうやって書いた記事の視点が、ネット上の無数の情報発信者によって形作られた「常識」と一致するとは限らないかもしれません。それらがどう影響し合い、世の中がどう変わっていくのか。私たちにとっても未知の領域です。
 このコメントの細かな言い回しは放っておくとして、この前後を読めば記者の書いたものと言えども沢山の視点の中の一つに過ぎないということが良く分かる。この特集は企画の内容以前として、この「反響特集」自体が様々な意見を読むことの面白さと、記者の視点が多様な視点のひとつに過ぎないことを示していると読む。

 新聞を購読していたころであれば、好きな新聞、嫌いな新聞があった。しかしネットでニュースを読む昨今では、どのサイトの記事であるかは必ずしも問題ではない。その意味では、毎日新聞の取材に答えた「がんだるふ」氏の以下の発言は、マスコミを含めたネット上の全ての情報にあてはまる。

名前は記号。本質は書いた内容にある。
 

 マスコミ不要と言いたいわけではない。そもそも情報発信を専業としているのであるから、量的にも質的にも高い発信機能を持っている。その中で個々の情報について、看板ではなくて内容で勝負できる情報を発信し続ければ、その積み上げとして信頼度も上がっていくはずである。多様性という意味も含めて、そういうマスコミをひとつではなく複数必要とすることは、これからも変わらないと思っている。

 私は地方の農村出身で、以前は民放が2局しか無くコンビニはまだ無くて本屋も遠かった。その頃を思うと今は全く別世界であり、一つのニュースに対して多くの情報、多様な意見を居ながらにして読めることを幸福とすら思う。多様性こそこの世界の本質だと実感している。

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コメント

新聞は訴えることもできるが、がんだるふを訴えることはできない。それは架空の人物であるから。

プロ市民がんだるふ1号
http://ex18.2ch.net/test/read.cgi/net/1168326895/

投稿: ガンダルフ | 2007年1月28日 22時33分

毎日新聞が07年元旦の「ネット君臨」にて全力で擁護していた
「さくらちゃんを救う会」が現時点で抱えている問題点をざっくりあげる
→1億5000万円以上の募金が事実上使途不明金化

■救う会公式サイト 会計報告
・07年9月の帰国以来、現地滞在費の精算をやっていない。
(募金の内訳では現地滞在費500万円を計上)
・未だにデポジット返金の報告がない。
(ロマリンダの過去の事例では帰国から4~5ヶ月以内に返金あり)
・募金活動中に公言していた公認会計士による会計監査をやっていない。
(両親からの3000万円支出や適正に会計が行われた証明がない)
・同じく公言していた医療費の支払い証明も公開していない。
・「さくらちゃん基金」からの支出があったにもかかわらず会計報告がない。
・毎月の事務局経費がひと月以上遅れて報告されるのみ。

■さくらちゃん基金
・決算報告もなく余剰金の金額も不明なまま「さくらちゃん基金」を設立。
・救う会公式サイトで基金設立の報告もないまま、寄付行為を始めている。
(08年6月に計800万円)
・基金の総額や運用方針が全く不明。
・救う会の規約に反して日本移植支援協会と基金を設立している。

さくらちゃんを救う会 会計報告 (さくらちゃん基金の支出報告なし)
http://www.sakurahelp.com/re-contents/kaikei.html
リニューアル前のQ&A(魚拓:会計監査や証拠書類の報告を約束)
http://s03.megalodon.jp/2008-0808-1447-26/www.sakurahelp.com/contents/q-a.html
募金目標額の内訳(魚拓:デポジットと現地滞在費の精算を約束)
http://s02.megalodon.jp/2008-0808-1449-13/www.sakurahelp.com/contents/bokin-uchiwake.html
日本移植支援協会 各団体の基金管理(さくらちゃん基金の報告あり)
http://www.ishokushien.com/kaikeihoukoku/sakurakessan.htm

投稿: ロック | 2008年8月17日 09時11分

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» 情報インフラの発達と多様性 [貂主の国]
地理的にも歴史というジャンル的にも「極北」に位置する我が「貂主の国」ですが、今日はその辺に関する話。 むとうすさんところで「ニュースソース その2」としてネットの発達と多様性について興味深い話を展開されています。 「多様性」というものがないとこんな辺鄙なサイトはおろか、東洋史と西洋史と日本史以外の マイナーな歴史サイトは全滅の憂き目にあうことになるので、ほっとけません(笑)。 紹介されてい... [続きを読む]

受信: 2007年1月28日 03時35分

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