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2007年12月29日

長江の普通客船を3年内に全面廃止

 さらば庶民の足! 長江の普通客船を3年内に全面廃止(中国情報局)

 私が初めて中国を旅した1990年、本格的に三峡ダムの工事が始まる前の長江を、重慶から湖北省の宜昌まで下った。一人旅の気楽さと途中で三国志関係の名所をゆっくりと見て回るために、観光船ではなくてこのニュースで言うところの普通客船を利用した。個室ではなくて四等の蚕棚で地元客と同室となった。

 

 約2400キロメートル余りの長江航路のうち、現在普通客船が運航している区間は、重慶市付近のおよそ600キロメート
 重慶から宜昌までを地図の上で計ってみると、直線で480kmほど。長江を下って丁度600kmくらいにも見えるが、ニュースがいうところの廃止になる区間がどこかは分からない。

 この3年後に廃止というニュースには少し驚いた。当時私が乗った船は地元客でいっぱいだった。

 近年の鉄道や高速道路の充実で利用者数が減少。
調べてみると重慶宜昌間で最大の町万州には鉄道、高速道路がともに4年前に開通していた。鉄道、高速道路いずれも重慶宜昌間を結ぶ路線の部分開通で、万州から東へ伸びるのは数年後のことであるらしい。また三国志で有名な白帝廟のある奉節でも高速道路の建設が進んでいるようだ。3年後の廃止というのは、これらが開通するのを見越しているのかもしれない。

 長江沿いに鉄道を建設する計画は、欧米列強が中国へ押し寄せた時代からのもだが、これまでに開通していなかったのはひとつに重慶宜昌間の地形の険しさにある。万州重慶間の鉄道は、長江からはだいぶ西に逸れたルートを通っているし、現在建設が進んでいる万州宜昌間は長江のかなり南側を迂回する。そのことが重慶宜昌間の地形の険しさを物語っているように思う。

 ダムが完成する前の三峡の風景や船内の喧噪などが懐かしく思い出されるが、それらもまた過去のものになろうとしている。17年という時間が今の中国では大昔であることを実感することが度々有るが、このニュースもまたその一つである。


 奉節を出航した船が三峡にさしかかった時に船内から撮ったもの

<参考>
上海—成都高速で世界最高のPC橋の建設進む 湖北(中国情報局)

重慶万州駅奉節、建設中の三峡ダム宜昌と葛洲■(土編に覇)ダム(Google Map)

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