« 建設ブームが続く中国 | トップページ | 給油法とアフガニスタン情勢 »

2008年1月19日

二つの独立問題

 たまたまではあるものの、洋の東西で独立が話題になっているので採り上げてみる。

 コソボ独立「決して認めない」 安保理協議でセルビア大統領(産経ニュース)

 コソボは、まだ名目上はセルビア国内の自治州だが、ユーゴスラビア崩壊とその後続いた紛争の結果として、9年近く国連監視のもとで実質的にセルビアから切り離す形で自治が行われてきた。このニュースによれば、コソボが正式に独立するのかセルビア国内に留まるのかについて、国連安保理で行われた協議において、

 セルビアのタディッチ大統領は、「コソボの独立は決して認めない」と改めて独立を承認しないと明言、安保理での交渉継続を訴えた。
とのことだ。これは、昨年行われた自治州議会総選挙の結果として、今月発足した州政府サチ首相が述べたという「数週間以内に独立を宣言する」を強く意識したものと思われる。

 その発言についての記事 → コソボ自治州で大連立政権発足(産経ニュース 1月10日)

 この問題について、現地を知らない自分に良否の評価はなく、ただ民族の自立を種にすることの限界を見るのみである。大国に翻弄されてきたとされる人々が自立するための民族という方便は、一度対立の火種へと転化されると簡単に静まることがないという結果に何を学ぶべきかと考える。


 「独立せず」、総統選候補者・馬英九が「三つのノー」政策を主張---台湾(Record China)

 この中に以下のような記事がある。

 国民党の総統選候補者・馬英九(マー・インチウ)氏は台中関係について、「統一せず、独立せず、武力行使せず」という「三つのノー」政策を採用すると話した。
今月12日に行われた国会選挙で国民党が大勝したが、馬氏は3月に行われる総統選挙におけるその国民党の候補なわけだ。

 国会選挙についての記事 → 台湾の立法院選挙、最大野党の国民党が圧勝(ロイター)

 台湾は、既に50年来実質的に独立国であり、独立に絡んで民族問題があるわけでもない。その台湾に看板として独立を称えないことに、どれほどのメリットがあるのだろう。台湾の独立が確定することで中国に暮らす人々が自治に目覚めることになれば、それは多くの人々にメリットを生むことになると考えているのだが、短絡に過ぎることは承知している。


 どちらも実質的には独立国だが、そもそもその実質に大きな違いがあり、今後数年間の変化にも大きな違いがありそうだ。とりあえず、どちらにもこれ以上の悲劇が起こらないことだけは願っておきたい。

|

« 建設ブームが続く中国 | トップページ | 給油法とアフガニスタン情勢 »

ニュース(海外)」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/162739/17758317

この記事へのトラックバック一覧です: 二つの独立問題:

« 建設ブームが続く中国 | トップページ | 給油法とアフガニスタン情勢 »