景教僧の旅行誌
元主忽必烈が欧洲に派遣したる
景教僧の旅行誌
E.A.Wallis Budgw 著
佐伯好郎 訳補
春秋社松柏館 1932.9
モンゴル帝国と長いその後(講談社)の参考文献に載っていた一冊。何となく興味が湧いたので、見つけた古本を注文したらもう届いた。便利なことこの上ない。
500頁近い大著で、書体と旧漢字使い、外来語表記が戦前の本らしい。単なる旅行記でなくネストリウス派キリスト教や、関係するモンゴル帝国の状況にも触れている。読み付けない文章と思われるので苦戦しそうだが、思いのほか面白そうなので、どこかで一度気合いを入れて挑んでみようか。
かなり長いが、目次だけでも面白いので書き出しておく。旧漢字は新字に変換し、フリガナは初出のみカッコ書きしている。写真と図版の目録は省いた。
<目次>
訳補者の自序
バッヂ博士著書目録
原序
凡例
一 概論
1 景教徒と景教教理の大要
2 景教の開祖ネストリウスの異端問題
3 景教の進歩と発達
4 土耳機斯坦の景教化
5 支那に於ける景教教会の瓦解
6 景教の信仰箇条及びその教理
7 支那の景教僧掃馬(ソーマ)法師および馬可(マコ)法師の西域旅行
8 蒙古の牌札(パイザ)(封冊)
9 景教僧掃馬法師の欧洲旅行
10 掃馬法師蒙古に帰る
11 景教第五十八代の教父・法主雅八・阿羅訶・麿(パトリヤーク カソリコス ヤーワハ アーラハ マル)第三世
12 波斯の伊児汗(イルカン)王朝
13 中央亜細亜及び支那に於ける景教の衰亡
14 近代の景教徒
15 雅八・阿羅訶・麿三世の信仰箇条
16 附記(第一)蒙古帝国盛衰記
17 蒙古人と基督教
18 蒙古語
19 第十三世紀に於ける回教の勃興
20 附記(第二)支那陝西省西安府大秦景教流行中国碑
二 本文
本書をシリヤ語に翻訳せし人の祈祷及び序文
1 掃馬法師の史伝
2 景教の法主雅八・阿羅訶・麿第三世の史伝
3 掃馬法師および馬可法師聖地エルサレム参詣を企つ
4 馬可法師は京城(メトロポリタン)大徳に任命せられ名を雅八・阿羅訶・麿と改称せられ掃馬法師は巡錫総監(ヴィジターゼネラル)大徳に任命せらる
5 雅八・阿羅訶・麿景教法主の位に即く
6 アハマドの時代に至り雅八・阿羅訶・麿法主は誣告讒訴の為に危難に陥る
7 掃馬法主は阿魯渾王陛下及び教父法主雅八・阿羅訶・麿の命を受けて羅馬に派遣せらる
8 阿魯渾(アルゴン)王の崩御及び治績
9 該哈図(カイハト)王と雅八・阿羅訶・麿第三世との関係
10 掃馬法師の入寂並に該哈図王及び海都(バイドー)王の崩御
11 雅八・阿羅訶・麿第第三世及び基督教徒等迫害せらる
12 合賛(カサン)王陛下法主雅八・阿羅訶・麿第第三世に敬服す
13 瑪刺希(マラグハ)に於ける再度の殺戮略奪
14 阿裴拉(アルビル)(旧名アルベラ又はエルベラ)城砦に於ける反乱及び闘争
15 雅八・阿羅訶・麿第第三世僧道院を建立す
16 合賛王の崩御並に法主雅八・阿羅訶・麿第第三世に対する合賛王の寵愛
17 ウルジャイト王と法主雅八・阿羅訶・麿第第三世との関係
18 阿裴拉に於ける景教徒の虐殺
19 雅八・阿羅訶・麿第第三世の永眠
附録
1 元寇撃滅の世界歴史的意義
2 支那に於ける景教
3 基督各派概略一覧表(東方基督教を示し景教の位置を明にす)
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コメント
>法主雅八・阿羅訶・麿(パトリヤーク カソリコス ヤーワハ アーラハ マル)第三世
マールってまろだったのかーーー!!!
おっ歯ー(黒)!
失礼しました。
投稿: 雪豹 | 2008年2月29日 22時27分
元史には名前が見えないんだけど、そいう漢字を当てた出典はどこなんだろ。。。
上には書き忘れましたが、表紙にネストリウス派と思しき十字架、裏表紙に卍をあしらったおしゃれ?な装丁です。
投稿: 武藤 臼 | 2008年2月29日 23時45分
武藤さん、こんばんは。
この本、私も昔、最寄の大学図書館で複写を入手したのですが、読みづらくて、挫折してしまいました…。
だいたい、この本をベースにして書かれた本として、那谷敏郎『十三世紀の西方見聞録』新潮選書,1993年があります。私はこちらでお茶を濁してしまいました。もし、挫折された場合はどうぞ。絶版になっているので、古書か図書館であれば入手可です。
投稿: ちょく | 2008年3月 1日 21時51分
ちょくさん、こんばんわ
挫折されたのですか、厳しそうだな(^^;
古本に出物がありますが、近所の図書館にはないですね。
さて、どうしようか。。。
投稿: 武藤 臼 | 2008年3月 1日 23時42分