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2008年7月 6日

アフガニスタン情勢

 先日ペシャワール会の会報96号が届いた。最初に、会代表中村哲氏より「自立定着村の創設に向けて」と題した報告があり、2007年度の概況、2007年度の現地活動の概要などの内容よりなる。会のHPにも今月の中、下旬には要旨が載ることと思うが、「2007年度の概況」について簡単に触れておく。報告は、次の様な内容で構成されている。

 無政府状態の拡大、パキスタンに波及する混乱、アフガニスタン難民強制送還と東部の混乱、旱魃の進攻と「国際社会」の無知、対日感情の動き、PMS(ペシャワール会医療サービス)現地活動への影響。

 無政府状態の拡大については、

 農村部で外国軍とその協力者が安全でいられる地域は、もはや消滅しつつある。
という。ネットでニュースを検索しても無政府地帯がどの程度の広がりなのかは分からない。

 米海兵隊2200人のアフガニスタン駐留期限を延期、11月まで(AFPBB News)

 このようなニュースを見る限り治安が悪化している状況は見えるが、アフガニスタンよりもパキスタンの方が情報が多いように思う。

 北西部「タリバン式」強要 拡大する武装勢力(毎日新聞)

 この特派員による報告は、ペシャワールでの治安の悪化を伝えているが、中村氏による以下の報告を些かながら裏付けている。

 ペシャワール(中略)郊外は既にタリバーン勢力とその同調者によって実効支配されていることは知られてよい。

 「対日感情の動き」は、ひと月前に書いたアフガニスタンへの自衛隊派遣と関連するもの。

 深刻な事態として以前から報告されているのが旱魃に関わるもの。アフガニスタンでは数年前より大旱魃が続いていて、

 07年秋、東部アフガニスタンではコメ・トウモロコシの収穫はさらに壊滅的な打撃を受けた。
という。この問題について、氏の発言以外の情報はほぼ皆無な状態。ただ、水利事業が会として最大規模の事業であり、旱魃対策として前倒しで事業を急いでいるとのこと。

 

外相は24日の会見で、国内の政治情勢と照らし合わせて、アフニガスタンへの自衛隊派遣は困難だとの見解を表明した。
 「アフガニスタンへの自衛隊派遣は困難」(AFPBB News)

 自衛隊派遣と息巻いてひと月足らず、このニュースでは民主党中心の参議院のためと説明されているが、実際にはアフガニスタン情勢が予想以上だったために、揚げた手を下ろす言い訳を探しているに過ぎないのだろう。予想以上という状況によって、中村氏の活動が継続できるかもしれないというのは、皮肉とかいう以前の状況である。

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