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2008年11月 9日

リニア中央新幹線 Bルートが実現する可能性 その1

<今までのエントリー>
 リニア中央新幹線を諏訪へ
 リニア中央新幹線と長野県
 リニア中央新幹線 Bルートが無理なわけ
 リニア中央新幹線 知事の質疑応答ほか

 リニア中央新幹線について、世間的にどのくらい関心がもたれているものか。このブログについていえば、関連記事を読みにこられる方が今だに多いので、Bルートが実現する可能性についてもう少し具体的に考察してみる。


 まず、リニア中央新幹線も従来の整備新幹線と同じようにJR東海抜きで行政・政治主導で建設するとした場合。この方が政治的思惑をより反映し易いと思われる。

 この場合も建設費の負担が問題となる。以前、国の新幹線予算は706億円と書いたが、整備新幹線の建設にはこれに地方負担分、建設主体である鉄道建設・運輸施設整備支援機構の自前予算も含めて、2500億円ほどが使われている(鉄道・運輸機構 平成19年度財務諸表より)。

 現在建設中の東北、九州新幹線が2010年度、北陸新幹線が2014年度に開業とされているが、整備新幹線にはこれ以外に着工したばかりの所を含めてのべ580km余の区間が残されている。1km当たりおよそ70億円(国土交通省 整備新幹線Q&Aより)とのことなので、既に出来ている部分を割り引いてもこれだけで3兆円以上必要となる。2011年度以降、毎年2500億円をこれに当てたとしても全線開業は2023年度以降。

 リニア中央新幹線は、JR東海の見積もりが5兆1000億円だから、2024年度から毎年2500億円を注ぎ込んで開通するのが2043年度以降。今から35年も先の話、JR東海の開業目標2025年と比べてその差はかなり大きい。長野県知事がその時に存命である以前に、自分ですら健康管理に気をつけないと乗れるかどうか分からない。つまり、早期に開通させるには行政・政治主導はありえないことになる。


 次に、JR東海が自前で建設する場合について。既に考察したようにBルートを採った場合に増える建設費、自分の大雑把なそして恐らくは安めの7000億円という額を国が負担することは、道義的にも現実的にも不可能に思われる。従って、増額分は全額長野県あるいは関係市町村が全額払うことが前提条件になる。

 200万の長野県民が、20年間住民税の値上げを受け入れれば一人当たり月額約1500円となる。安くはないが、不可能でもない?数字だろうか。


 これだけでも、県民全体に十分な理解が得られるかという問題になるが、沿線住民にはより深い理解と協力が必要になる。

 Cルートを取った場合、山梨県から長野県南部まで大半が山岳地帯でトンネル区間が長く、しかも南アルプス周辺は大半が国有林。そのため用地買収の費用が安く済むばかりでなく、交渉相手が少なくて相対的に簡単に済む。

 Bルートを採った場合、Cルートと異なる区間の延長は130kmほどになる。Bルートよりもトンネル区間が少なくなるのは多分間違いない。長くなるだけでなく用地交渉対象が格段に増えるわけで、費用だけでなく時間も手間も増える。これを県や市町村、住民の協力のもとに円滑に進めなければそれだけで開業が遅くなる。


 長くなったのでここで区切り、次で様々なハードルを乗り切ってBルートで開通したときの問題点を考察する。

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『JR東海』が主導して進めているリニア中央新幹線プロジェクト 首都圏~中京圏から [続きを読む]

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