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2008年11月26日

ジブラルタル

 アンダルシア三古都巡りとして、セビーリャの次にはグラナラを回る予定を立てていたのだが、地中海と国境が見たくて南へ寄り道をした。目的地は、スペイン最南端に近いジブラルタル。南北5km、東西は2kmに満たない細長くて小さな半島は、18世紀のはじめ以来300年の歴史を持つイギリス領。

 まず、セビーリャから都市間バスで3時間ほど、ジブラルタルとは湾を挟んで西側にある港町アルヘシラスへと入った。アルヘシラスからは、北アフリカにあるスペイン領セウタとメリリャへのフェリーが出ていて、多くの旅人がここから海を越えている。セビーリャからのバスは、街のバスターミナルへ入る前にフェリーターミナルに寄り、客の半分くらいが降りただろうか。

 残念ながら、今回自分がここから船には乗らなかったが、翌日の予定もあってアルへシラスのホテルに投宿した。ジブラルタルへは路線バスで30分、スペイン側のラ=リネァまで湾をぐるっと半周する。


 国境には立派なゲートがあり、真ん中が自動車専用、西側がジブラルタル入国、東側が出国用だった。ラ=リネァのバスターミナルからは歩いて5分ほど、国境を越えるバスは無いのでのんびりと歩く。

 今回の旅で陸の国境は二度越えた。ポルトガルからスペインへ入った時は、バスで国境の橋を渡ったが、道端に標識があっただけで何のチェックもなく通過した。ここのゲートでは、一応パスポートの提示を求められた。ただ、同じEU内なので、スタンプがもらえないことは変わらない。


 小さな領土ながらもジブラルタルには空港があり、本国から定期便が飛んでくる。その空港は、国境のすぐ南にあって滑走路の半分は海に突き出している。

 街はその先にあるのだが、道は迂回することなく滑走路の真ん中を突っ切っている。造る場所が無かったのか、それとも大掛かりな工事を省いたか。定期便が離発着する時には踏切が閉まるというなかなか愉快な道で、しかも待ち時間は電車の通過よりも長い。


 街のメインストリートは、観光客で溢れ返っていた。イギリス領なので通貨はポンドだが、買い物、食事からバスに乗るにもユーロが使える。


 半島のほぼ真ん中にターリクという名の岩山が聳える。標高は400mを越え、東側が白い断崖、西側は少し緩やかで木々に覆われている。歩いて登ることもできるが、ロープウエイに乗れば10分ほどで展望台。眼下にジブラルタルの街、その向こうに海に突き出た滑走路が見え、その先がスペイン領のラ=リネァの街並。


 半島の最南端には燈台があり、その向こうに地中海が広がる。大型の船の多さにここが地中海の入り口であることを実感した。

 国境からここまで路線バスが走るが、片道は結局1時間あまりをかけて歩き通した。


 岬の先、海の向こうにアフリカ大陸が霞んで見える。まだ踏み入ったことのないアフリカ。自分がそこに立つのはいつの日のことだろう。


 Googleのマイマップ2008年秋 スペインの旅 ジブラルタルとアルヘシラスへ、この他にも写真を載せています。

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2008年秋 スペインの旅」カテゴリの記事

コメント

とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!

投稿: リレキショ | 2014年1月14日 11時51分

>リレキショさん

もう5年も前の記事で放置状態でお恥ずかしい限りです。
ご一読頂きありがとうございます。

投稿: 武藤 臼 | 2014年1月15日 06時49分

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