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2008年12月23日

シュトヘル

 小学館の週刊ビックコミックスピリッツ、昨日発売の4・5合併号で新しい連載が始まった。シュトヘルという。

 著者伊藤悠氏のインタビュー記事スピリッツで始める新連載について(ジャンプスクエア)によれば、

 1200年代のモンゴルを舞台にした時代劇です。
 モンゴルが攻め入るところの、西夏という国の女兵士です。名前はシュトヘル。
とのこと。シュトヘルは、主人公の西夏女性の名前であるという。上の写真、雑誌表紙を飾っている首に縄がかかったキャラクターがその主人公。題字のシュトヘルの下に「悪霊」と書かれているが、彼女は人々から悪魔かなにかのようにそう呼ばれているのだという。これは、実名ではなくて一種の呼び名ということだろうか。どうも西夏語というわけはないようだが、モンゴル語なのかどうか我が家に辞書がないので分からない。

 「悪霊」というと、ロシアのコズロフが1908年にカラホトを探検した際、カラホトの廃墟を現地の人々が「悪霊の住む呪われた城」と言って恐れていたという話が思い起こされる。冒頭で、モンゴル軍に攻められていた城が、カラホトなのかどうかは今のところ不明だ。また、この物語に具体的な伝承や伝説などがあるのかどうか自分には分からない。


 連載第一話については、巻頭46ページと大部なページ数ながら、時代背景などはまだ一切語られていない。それは、新年発売の次号からはじめるという。

 絵的には、冒頭でモンゴルらしき軍隊がどこか中国風な城を攻めているほか、モンゴルらしき人物が何人か出てくる。その関係なども次号いこうということになる。


 具体的に西夏は描かれていないのかというと、この写真の中央少し右にあるように、西夏文字らしき白い文字が書かれた黒い旗が出ている。これは、西夏国を表した4つ西夏文字、

この4文字目の一部と思われる。「大」という意味で、西夏の正式な名乗り「大白上国」あるいは「大白高国」の大にあたる。今回、西夏らしきものはこれだけ。ちなみにこのピクトは、自分のサイトで題字などに使っているもの。


 西夏が関わる連載マンガというのは初めてだろうか。自分的には、どちらかというと西夏建国前夜、それも小説『敦煌』に登場する李元昊ではなくて、彼の祖父李継遷時代の物語を読んでみたい。宋を相手にした戦いが続く時代なのだが、時代設定として面白いのではと思っている。

 ビックコミックスピリッツは久しく購読していなかった。自分が買っていた頃の作品を揚げると、時代が知れるくらい以前のこと。最近は、ヤングサンデーの休刊に伴って大幅に入れ替えがあったので、単行本だけで読んでいたものがだいぶ収録されている。これを機にしばらく買ってみようと思う。


 ビックコミックスピリッツ オフィシャルサイト

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コメント

「大」の字は西夏文字では珍しい、「異音同字」、つまり異なる「読み」を持つ文字ですね。
カタカナでおおよその発音を示すと「レ」と「タ」。
前者は固有語、後者は漢語「大」の借用かと思われます。
西夏語固有の語順なら、形容詞が名詞に後続するので、国名のように「-大」となります。
「大-」という形容詞前置表現もありますが、これは漢語の影響でしょうね。
単独で?「大」の字が旗に書かれる可能性は…さて?(笑)

少々血生臭い話になるかもしれませんが、李継遷時代も気になりますね。
シュトヘルも展開次第では遥か過去のエピソードとして…無理ですかねぇ???

投稿: 某勉強会会長 | 2008年12月24日 00時00分

会長こんばんわ

なるほど、形容詞の前置があってもいいわけですね。
なかなか混乱してしまいますが^^

あえて漢字を避けて、軍旗を作るとするとどうなるんでしょう。
確かに、一文字というのには違和感ありです。
絵をみるかぎり、縦に四文字というのではなさそうですし、かといって横に四文字というのも。
「白高」の二文字じゃだめでしょうか。

李継遷時代は、ネタはあると思うんですけど^^
継遷が主役でも脇役でもいいので、誰かかかないですかねぇ^^

投稿: 武藤 臼 | 2008年12月24日 01時33分

だから自分で書けと(笑)。

しかし、白いんですか。
なんで?

投稿: 雪豹 | 2008年12月24日 07時01分

>だから自分で書けと

あぁ、やっぱりそうくるのですね^^
構想はありますが、一文字も書いてません。
雪豹さんほど文才ないし(笑

>しかし、白いんですか。

どこかに理由がかいてあったものを読んだ記憶はあるんですが、どこに何と書いてあったから思い出せません。
最近引き出しが錆び付き気味です^^

西田先生の本を眺めても、白にそれなりに意味があったことは何となく分かるんですが。
もう少し具体的な文がでてきたら、解説を試みます^^

投稿: 武藤 臼 | 2008年12月25日 01時48分

おお。西夏が舞台でしたか。
これで西夏ブームが到来したり?

投稿: 馬頭 | 2008年12月25日 21時04分

馬頭さん、こんばんわ

>これで西夏ブームが到来したり?

是非そうなることを期待します^^

投稿: 武藤 臼 | 2008年12月25日 22時41分

いつの間にこんなたいへんなことが!!

伊藤悠氏といえば「皇国の守護者」の人じゃないですか。
これは読まねば。まだ売ってるかしら。

よくわかりませんが、世の中じわじわとマイナーな方にも触手が伸びているということなんですかね。来年は「愛」の人が大河ドラマの主役だし(違)。

投稿: 蒸しぱん | 2008年12月26日 01時56分

蒸しぱんさんども

あとは、シベリア?

投稿: 武藤 臼 | 2008年12月27日 01時32分

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