今月のシュトヘル
西夏の都、興慶府を巡る戦いが一段落したここ数話、これからの展開が今ひとつ見えて来ないところだが、今月(3月号)は主役級がまったく出て来ない話だった。いろいろとネタ振りと見ることもできるが、これからどう繋がって行くのか・・・
興慶府の戦いに区切りがつき、すっかり西夏が滅んでしまった様にも見えるが、そういうわけではない。これまで続いて来た戦いは、ドーソンのモンゴル帝国史でいえば、1209年の第三次タングート侵入にあたる。西夏の滅亡はまだ18年も先のこと。その前には、チンギス=ハンによる中央アジア遠征があるわけだが、今回の話はそのネタ振りということなのか。
その中、最後の2ページに少し思わせぶりな話が含まれているが、その終わりに西夏文字が4文字でてくる。物語の中ではその意味は語られていないが、前との繋がりからなんとなく察せられるかもしれない。
4文字の内、2文字目は格助詞で「~の、~に、~を」の意味。3文字目は、奴僕の意味を持つ。夏漢字典に出ている用例から4文字目が確定できて、二字熟語としても「奴僕」という意味となる。2文字目から4文字目で「○○の奴僕、下僕」と読めるが、その1文字目には何が入るのだろう。数詞の4、唖、花、年、祖、あるいはどこかの部族の姓といった文字にも見える。この中に答えがあるのか、それとも外しているのか。次回、解き明かされるだろうか。
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